ヒグラシのこと
夏の山や沢に行くと必ず鳴いているのがヒグラシです。 カナカナカナとなんとなく哀しげな鳴き声を谷間に響かせています。
実はボクがヒグラシを実際に見たのは30代に渓流釣りをはじめてからでした。西日本(山口県)育ちでしたので、まずはクマゼミ、アブラゼミ、ニイニイゼミ、ツクツクボウシでした。 関東に来て夏にクマゼミが鳴かないのに驚いたものです。 もともと関東地方にはいないようです。そのかわりミンミンゼミがいました。 これは故郷ではほとんど見たことがありませんでした。
西日本のクマゼミが朝になるともう7時くらいから、ワシャワシャと鳴き始めるのに比べ、ヒグラシは夕方に鳴くということが多いようです。 でも実際には曇りのときなどは時間に関係なく鳴いていますから、相当明るさに敏感なのでしょう。
渓に生えているフサザクラの木にしっかりと抱きついているヒグラシにそっと近づいて撮影しました。 近づくと鳴くのをやめましたが逃げることはなかったのでそのままシャッターを押しました。
どうも夕方に多く鳴くことから、秋のイメージとして捉えられているヒグラシですが、実は谷あいではもっとも早く鳴き始めるセミだといっても言い過ぎではないと思います。7月にはあちこちで鳴いています。 そして9月くらいまで鳴いています。 もちろんセミの成虫は短命なので、入れ代わり立ち代り鳴いているのでしょう。
ボクはヒグラシの声、好きですね。 ただし2,3匹まで。特に暗くなりかけるときのもの悲しさはなんともいえない風情があります。
| 固定リンク | 0
コメント