マムシグサのこと
面白い名前が面白い姿の野草についている。 苞の形はカマクビをもたげた蛇に似ているので、この名前になったことは何のひねりもない「まんま」である。
苞と記したのは、花ではないからで、この筒の中に花がある。 苞の大きさは10cmをはるかに超えるので、普通に歩いていても容易に見つけられる。
大体日陰になるようなところにあるが、このマムシグサは堂々と林道脇に生えていた。 そのせいか草丈は50cmあるかないかというところで、妙高で見たものはほかの草木との争いからか80cmくらいあった。
私はどちらかというと別名のヘビノダイハチという名前のほうが好きだ。 グロテスクな恰好には面白い名前のほうがいい。
しかしマムシグサと呼ばれる所以はこのカマクビ型にあるわけではなく、茎のほうに理由がある。
ものの本にはこれを偽茎と記してあるが、私には茎にしか見えないので茎ということにする。 その茎の模様がまだらでマムシの模様に似ているからマムシグサと呼ばれるわけだ。
しかしこのマムシグサはサトイモ科の植物。 これが芋か?と思うが、よく似たテンナンショウ(ミミガタテンナンショウ)もサトイモ科なので、学者さんがそう区別したのだろうが、サトイモは蕗のような大きな葉が四方八方に広がるのに、どこが同じ仲間なのだろう?
ちなみにマムシグサは有毒らしい。 食ってはだめだ。
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