神田川源流を覘くのこと
井の頭公園の井の頭池が神田川の源流だということは有名な話である。 神田川は江戸時代初期に江戸の町の水利を担った用水路だが、人口増加とともに神田川では不足になり、玉川上水やその他沢山の用水路も作られた。 ただまだ人口の多くない初期には井の頭池は江戸の水がめだったわけだ。
井の頭池には当時多数の湧水があったらしいが、今はほとんどない。 上の写真が代表的な「お茶の水」といわれる湧水。 今でもとうとうと水が溢れているが、実際には汲み上げているそうだ。
とはいえ水はとてもきれいで飲めそうだ。 豊栄養でにごっている現在の池からは想像がつかないが、水は溜まるとにごりやすい。 流れる水はきれいに見える。
昔はいくつもの湧水があったと記したが、弁財天のそばにもひとつ湧水が復活していた。
見るからに作られた感の強いものだが、水の流れを見ていると、そういう邪念は薄れていく。 水の神様弁財天に失礼をしたのに心を穏やかにしてくれたのはご利益か?
命の水を見る人は少ないが、紅葉のきれいな弁財天にお参りする人は沢山いた。 この弁財天は天台宗のお寺で、平安時代の建立。 やはり水があるところにははるか昔から人間の営みがあったのだと納得した。
[追記]
今回から写真のポップアップを止めました。見る側にとってはいちいちクリックしてそれをまた閉じるのは面倒だろうと考えたからです。 たぶんこの方がいいですね。
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