鎌倉アルプスを歩くのこと (3)
しばらくいくと再び鎌倉の街が一望できるところがあった。 ちょっとカラーを工夫して撮影したら夕陽のようになった。 時間はまだ15時だけど真冬は日暮れが早いから・・・と言いながら道草ばかりしている。
樹木の陰も長くなり、西方向に向かうときはまぶしくて先が見えづらくなった。
このあたりが天台山だろうか。 楠の巨樹が沢山ある。 写真は4本の巨大なクスノキの並木だが、ここの巨木はたいしたものだ。
頭上を送電線が通る。 ルートからまっすぐ一直線に見えるので気持ちがいいからシャッターを切った。
歴史的風土保存用地とある大きなサイン。 その頭上を送電線が通っているのがなんともズレた感じがする。
どうもこの山はガサガサすると思ったら、その犯人はリスだった。 たぶんタイワンリス。 相当な数が生息している。 まあ、たまにはキジバトだったりするので、全部彼らの責任ではないが、にぎやかにしてくれる。 そういえば外来種で困っているという話を以前に聞いたことがある。 でもこのすばしっこさでは捕獲は難儀だろう。
また立派な窟があった。 中を覗いたが何もない。 防空壕か? こういう里山には、戦国時代から第二次大戦までの色々な営みが残っている。 戦国時代に掘られた穴を防空壕として使ったりしたケースも多いのだろう。
ようやく瑞泉寺の地区に入った。 もうすぐハイキングコースは終わりだ。 平日なのにハイカーは多く、しばしば待機させられたが楽しいルートだった。
この分岐からはどんどん下る。 一気に高低差70mほど下ることになるが、道はとてもいい。
最後の階段を下るとハイキングコースの出口だ。 建長寺の山門からは4.5km。 ちょっとした楽しい散歩道だ。 あとは駅まで2.5kmばかり歩く。
ちなみに逆コースを行こうとすると入り口が分かりにくいので注意が必要。 こんな風にしか見えない。
若宮大路まで来た。 正月明けだからかちょうちんが並んでいる。 西側は店舗が多く通行人も多いので歩きにくいが、この真ん中の歩道は快適。
トンビがピュルピュルなくので見上げると教会の十字架のてっぺんに留まっている。 とんびには宗教も関係ない。 自然は人間が滅びても残る、宗教はその前に消える。 それはある意味真理なのだと思う。
駅の近くで中央分離帯の道は終わり。 鳥居が見送ってくれる。 鎌倉は鳥居と卍と教会の十字架が混在する街なのだ。 そして実はとても人間臭い。 鎌倉アルプスのオムニバス的な感覚は、その人間臭さだと思った。
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