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2011年6月30日 (木)

東北の梅雨のこと

先週1週間は東北の釣り旅。月曜から水曜まで様々な釣友と楽しい釣行をし、木曜日には陸前高田のkurooさんを訪問。ただし木曜以降は梅雨前線が北上し、東北に停滞したので、とても釣りになる状況ではなかった。それでもせっかくだからといくつかの川の様子を伺いに行ったが、水の力というのは凄いものだと痛感した。

Imgp3037普段はそれほどの増水のない川も、濁りこそ少ないものの、いつもの倍以上の水量になっていた。当然釣りはハナから諦めていたが、こういう時は岩魚も岩の下に隠れてじっとしているのだろうと思いを馳せる。

Imgp3050_2山形から二井宿峠を越えて七ヶ宿に入ると雨は降っていないが、山頂付近には雨雲が掛かっており、白石川も大増水。写真は滑津大滝。コーヒー牛乳色の流れが滝を落ちて行く、その音と迫力は圧巻。わずか数mの滝でこうである。以前に雨天時の秋保大滝を観に行ったことがあるが、100m以上離れたところでもずぶ濡れになるくらいの水しぶきだったのを思い出す。

山形に戻り、置賜地方から白鷹経由で朝日町へ向かった。最上川の流れを見るためだ。

Imgp0961大雨を集めて凄し最上川・・・中洲が水没し、中洲に生えている樹木が必死に耐えている。津波も恐ろしいが、河川の氾濫も同様に恐ろしい。水の力、自然の力は人間が容易に抵抗できるものではないことを感じる。

それでも人々は毎日の営みを続ける。都会では知りえない、自然との共生を何千年ものあいだ続けてきた地域だからこそ、風雨に対してコンクリートの壁ではなく、竹のようにしなりながら暮らすのが日本人の本来の姿なのだと思う。

Imgp3064朝日町にある椹平(クヌギダイラ)の棚田。この雨の中でも田植え後の作業を続けている農家の方がいた。椹平は棚田百選のひとつ。段々の傾斜はそれほどでもないが何しろ広い。これだけの面積を開拓しても水害にならないのは、水田が水を蓄え、自然に調和しているからだろう。

荒れ狂う最上川のそばで、こんな風景もあることに、なんだか心が和らぐ。

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2011年6月29日 (水)

山里の記憶つれづれのこと

先週の山形釣行の後半で陸前高田で面影画を描くボランティアをやっているkurooさんを訪ねた。 -山里の記憶つれづれ-

kurooさんは旧瀬音の森の代表。6月から3ヶ月間、被災地の陸前高田の避難所で面影画を描いて被災者にプレゼントしている。

国道107号線を走り大船渡に出ると、眼前にあるはずの大船渡の街が消えている。大船渡は山が海岸に迫っている狭い地形だが、標高20m未満の家屋はすべて瓦礫と化していた。頑丈な鉄塔も二段三段に折れ曲がり、津波の脅威が三ヶ月以上たった今もそのまま残っている。

海岸沿いの45号線を南下して陸前高田に向かうと、途中は普通のローカルな国道。まもなく陸前高田の街に近づいたと思ったら、路肩にたくさんの他県ナンバー、殆どがボランティアの車。

国道が標高を下げると目の前に恐ろしい光景が現れた。大船渡よりももっとひどい。大船渡には世界一の防波堤があった、それでも街が消えた。それほどの驚異的な津波の力だから、陸前高田の街(街というより町というくらい広い範囲)が瓦礫の荒野と化していた。写真を撮る気にもならない。核爆弾でも落ちたかのような風景。声が出なかった。

道路は地盤沈下した為にところどころ水没している。そこを自衛隊の車、警察の車、一般の車が船のように水をかき分けて走る。残った住宅地に登る道はすべて閉鎖されている。大回りして高台から迂回して光寿園という老人ホームを目指すが、場所がわからない。

狭い道の脇の民家で土地の人に訊ねると、笑顔で道を教えてくれた。被災したのに親切な対応、東北や田舎特有の温かい対応に感動するも、ちょっと方言で分かりにくい。それでも親切な説明のおかげで迷うことなく到着した。

Imgp0953老人ホームの玄関脇に小菅村のテントがある。山里の記憶のポスターが貼ってあって、面影画の大きな看板が出ている。午前中に取材を済ませたkurooさんがテントの中で絵を描いていた。

Imgp0951これからが蒸暑くなる時期なのか、カメムシも出てきていたが、野人だから心配はないと思う。PLAさんに頂いたさくらんぼと、途中で入手したビール・燃料・氷などを差し入れする。

kurooさんは毎日、午前中に被災者の話を聞き、亡くなった方の面影を絵にして夕方には仕上げる。取材過程に2時間、文章に1時間、絵には3時間ほどかかるらしい。東北とは言っても暑い日もあるので、テントの作業は苦労が多い。

Imgp0950毎晩このテントで寝泊まりして、被災者の方々の心の支えになりながら、3ヶ月を過ごすというのは容易にできることではない。kurooさんらしいといえばそれまでだが、とうていマネなどできない行動だ。いつもながらに感心する。

あまりお邪魔しても悪いので、小一時間でお別れした。東北も梅雨に入って、過ごしにくい時期になったが、ブログで元気を確認させていただいている。

kurooさん、体には気をつけてくださいね。

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2011年6月27日 (月)

PLAさんとの釣りのこと

念願の水曜釣行会への参加、今回はPLAさんと二人である。鮭川のとある支流を目指して、寒河江から2時間弱の走り。高規格道路が新庄の街中まで開通していて、かなり時間短縮ができた。

Imgp0910川沿いの林道は途中崩壊していてその手前で車を止めて入渓。しばらく私が先行するがまったく反応がない。こうなると釣っていて疲れる。さすがに疲れてPLAさんと交代するが、名手PLAさんの毛鉤にも反応がない。

Imgp0913ついに最初の堰堤までやってきた。ここで私は堰堤での釣り。ようやくまずまず良型の岩魚が出てくれた。25cmを超えるずっしりとした重さの魚体に満足と言いたいところだが、やはり流れの中で掛けたいのがテンカラ釣り師の願い。

Imgp0914私が釣ってしまったので、堰堤上からはPLAさんにも釣ってもらうが、なかなか出てくれない。この川は年々渋くなってきていたのだが、ここまで魚影が薄いとはPLAさんにとっても想定外だったようだ。

Imgp0918PLAさんが深瀬のある場所で交代してくれた。ここで初めて流れの中で岩魚が飛び出した。堰堤の岩魚よりも少し小さいが、瀬で掛けるのはやはり気持ちがいい。まもなくまた堰堤になったが、この堰堤では音無し。

Imgp0919本当に反応が薄いのだ。走る岩魚の姿もない。だんだん不安になるが、救いなのはこの川は型がいい。いくつかの堰堤を越えてさらに釣り上る。

Imgp0922白い花を付けた樹が目立った。白雲木(ハクウンボク)である。白い花はあまり目立たないのだが、初夏の花としてヤマフジに続くように咲く。今回はヤマフジも咲いていた。堰堤は3m~5m程度なので、比較的容易に巻くことができる。

Imgp0926途中左岸から滝が落ちていた。滝のある場所では空気が巻いていて涼しい。ここまでPLAさんはまだ釣果なしで顔も曇りがち。月山の沢では私の2倍は釣る名手だから、余計に納得がいかないのだろう。

Imgp0931ようやくPLAさんが瀬で岩魚を釣った。あまりの渋さと魚影の薄さに、1尾釣ってもあまり満足ではなさげ。それでも私の接待の釣りをしてくれたので釣果が薄いわけで、ちょっと申し訳なかった。

Imgp0934脱渓予定の堰堤手前にイタヤカエデの巨木がある。こんなに大きなイタヤカエデは見たことがない。幹周り4~5m、樹高は25mほどあるだろうか。山形の奥山にはこんな素晴らしい巨樹がたくさんある。この川には大きなサワグルミの木も何本かある。東北の山の豊かさを優しく見せてくれているようだった。

Imgp0939最後の堰堤の手前の流れで良型の岩魚が出た。竿にずっしり重みが伝わる。岩魚は瀬尻で待っていて、毛鉤が次の段に落ちる直前にほとんど水面を割ることなく静かに現れた。こういう掛け方がいちばん満足度が高い。

Imgp0940岩山付きの堰堤が今回の脱渓点となった。反応がなかったので、いい場所ではポイントをPLAさんが譲ってくれたことが良型3尾の要因だった。この川、PLAさんも書いているが、しばらく回復を考えて見守るほうがいいかもしれない。

PLAさんと釣るのは毎年楽しみだが、PLAさんも忙しく、毎年という訳には行かなくなっている。しかしもう10年以上も付き合っているのに、まだ接待モードで気遣ってもらってほんとうに有り難い。また、よろしくお願いします。

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2011年6月26日 (日)

今ちゃん指南のこと

山形2日目は「秀」さんとの釣り。 ただし今回は新人の今ちゃんが同行。 Twitterを炎上させている震源なのだが、本職は真面目な小学校教師。 底抜けに明るい天然素材なのである。

Imgp0889今ちゃんの師匠を誰がやるかで揉めているのだが、門戸を叩いたのはPLAさんの郁楓庵の扉、しかし師匠としては「秀」さんを慕っているとかで、なんだかはっきりしない。 もぞもぞ準備をしている今ちゃんを尻目にさっさと支度を済ませた「秀」さん。

Imgp0891最初の川は雪シロでダメで、3本目に来たこのW川が釣りが可能な弟子に釣らせるかと思いきや、なんと「秀」さんが早速今ちゃんを追い越し釣り始める。 師弟関係は厳しいのだ。釣らなければ釣られてしまう、下剋上の世界だと「秀」さんは言う。(ほんとは自分が釣りたいだけだったりして)

Imgp0893今ちゃんが釣り始めるが、仁王立ちのアプローチは不安材料。 オラオラというオーラがみなぎっていて自然河川のなかで浮いてしまう。 走行しているうちに直前に降ったにわか雨のせいで川が濁ってきた。 これでは釣りにならないと転戦を決定。

Imgp0898転戦先はそうめにすと倶楽部の心の沢とも言えるホームリバー。 薄いピンク色のタニウツギが可憐だ。 この花は日本海側に多く、太平洋側にはあまり見られない。 場所によってピンクの度合いが違って、梅雨時期の釣りを楽しませてくれる。

Imgp0901さて、今ちゃんは相変わらずの仁王立ちのアプローチ。沢はいつもの2~3割増の水量だが、雪シロが出たばかりで苔生していて滑るので注意が必要。 案の定今ちゃんは転倒し沈してしまった。 それでもめげずに頑張る今ちゃん。

Imgp0902ようやく20cm強の岩魚を掛け、満面の笑み。 よかったね、今ちゃん。

さて、この後も何度も毛鉤に岩魚がアタックしてくるのだが、なかなか毛鉤に掛けられず苦労する今ちゃん。 まだまだ今年から釣りを始めたばかりなので一歩一歩階段を上って欲しいのだが、どうしても結果を焦ってしまうのと、形から入ってしまう傾向があって、実戦が追いつかない。 しかし自分も最初はそうだったと思い出す。 いい装備があればなんとかなると思うのは大きな勘違い。 あの頃何度もボウズを繰り返していたのが懐かしい。

なぜ地元の釣り人を東京の釣り人がサポートしなければならないのかちょっと不条理を感じての釣りで、まったくというほど竿を出すことはできなかったが、当の師匠はというと橋の上でその様子を撮影している。 なんとまあ・・・・、こら「秀」さん!

Imgp0903しかし今ちゃん、仲々手ごわいですぞ。 でも自然を好きだという姿勢と気持ちはバンバン伝わってくるので、きっと来年くらいにはいい釣り師になっていると期待。

今ちゃん、お疲れさまでした。 実戦をこなして、自分の釣りを覚えていってくださいね。

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2011年6月25日 (土)

山形初日のこと

週末から山形へ釣行している得さん、鳥さんを追って東北道を北へ走る。6月19日日曜日は高速道路¥1,000の最終日だけあって、反対車線は関東へ帰る車で渋滞しているが、こちらは快適な走り。

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途中の安積SAで休憩、きれいな夕焼けが明日の好天を告げているよう。 目的地は新庄。 山形自動車道を降りてから、高規格道路を走るがこれはいずれ東北中央自動車道に格上げされる路線。 70km規制だが流れは100km/hほど。22:30に新庄のホテルに到着。

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翌朝、ロビーで待ち合わせ。どの川に行くかはこの時に決めた。 人気のK川だ。 毎度先行者が車を止めて場所取りしているから不安はあったが、到着すると山菜採りの軽自動車が1台だけ、ラッキーだ。もっとも平日だからなのだが、平日でもここは仲々空いていない。

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今回は車止めから入渓。 早速山女魚が出た。 この川は必ず釣れるから人気が高いのだ。

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鳥さんはフライフィッシング、得さんと私はテンカラ。 どっちでもイケるところがまたこの川の良さ。 2時間足らず交代で釣ってランチタイム。

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流れの脇の石に腰掛けておにぎりを食べる。 渓で食べるとコンビニおにぎりもごちそうになる。 本当に美味いのだ。


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適当な大きさの石があり、ポイントに事欠かない。 3人とも順調に釣り登っていく。 沢筋は涼しいが、直射日光は夏の勢いで降り注いでくる。

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私の釣果は山女魚×4、岩魚×2だったが、25cmオーバーの岩魚を1尾掛け損ねたのが何よりも無念だった。午後は1時間ほど釣って堰堤で納竿。

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初日は気持ちのいい渓歩きと、小気味いい魚の反応で十分以上の満足度だった。昼過ぎだったが、二人は東京へ帰るので新庄で別れ、私は観光をかねて庄内地方へ車を走らせた。途中たくさんの素晴らしい渓を見ながら2時間ほどで象潟までまわることができた。このあたりには鳥海山や牛渡川などまだまだ訪れたいところが沢山あるが、あとはまたの機会にして、月山道路から八久和方面の夕暮れを望みながら寒河江へ向かった。

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2011年6月 9日 (木)

ブナの苗木のこと

1月のボロ市で久しぶりに野田さんにお会いしていただいた葛根田のブナの苗木。 着々と育っている。

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1月に植えたばかりの時はまだこんな感じだった。葉も出ていないし、高さも10cmほど。これで春になって草が生えてくると埋もれてしまいそうだった。

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春になって若芽が出てきた。3月にはきれいな葉脈の葉っぱも広がり、ブナ特有の葉の裏側の毛もちゃんとある。 頑張れ!

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そして5月にはこれだけ育った。東北のブナの木がこうして自宅の庭で順調に育つのを見ているととてもうれしくなる。震災のあった今年だからこそ、それはなおさらだ。 今年も東北のブナに会いに行く。 とても楽しみだ。

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