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2016年4月 6日 (水)

向丘~千駄木の坂 (2)

異人坂の坂上からは路地歩きで本郷台地の東端を感じながら歩く。 まず目指すのはお化け階段である。しかしかつての細道の暗い階段ではすでになかった。

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お化け階段を上から見る。 曲がっていて結構長い。 以前はこの3分の1くらいの幅で暗い階段だったらしい。上りと下りで段数が違ったりするという都市伝説もあった。

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すっかり明るい近代的な階段になってしまうのはいささか寂しいが、住民の方々にとって好ましく変わるのは仕方がない。それでも昔の階段を味わってみたかった。 階段下の路地を左に曲がると根津神社入口の鳥居が見えてくる。

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根津神社まえの通りをそのまま行くとS字に曲がった坂道になる。 これが新坂(権現坂)である。 尾根筋の本郷通りから根津谷に下りる道として作られた新しい道ということで新坂と呼ばれる。 とはいえ江戸時代の新坂であるが。

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一旦坂下に戻り根津神社にお参りをする。境内を通って反対側に抜けることができる。 江戸6代将軍家宣の産土守(うぶすながみ)として少し北側の団子坂にあったが、家宣の父綱吉が後継者の祭神としてこの見事な社殿を建てて神社を移設した。

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根津神社の境内を抜けると根津裏門坂。 坂を上り、日本医科大学の角を右折すると、夏目漱石の旧家「猫の家」跡がある。 ここで「吾輩は猫である」「坊ちゃん」「草枕」などを執筆し一躍文壇の中心に上って行った。 文豪の地と言えば本郷であるが、実は根津~千駄木エリアには漱石のほか森鴎外も住んでいた重鎮のエリアだった。

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