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2016年12月23日 (金)

冬青木坂(千代田区)

前回の九段下中坂の坂下には江戸時代滝沢馬琴が住んでいた。「南総里見八犬伝」はここで執筆された。その坂下を左折して次の路地を左折、ホテルグランドパレス脇を進むと間もなく上り坂になる。

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直線だが江戸時代からある坂で冬青木坂(もちのきざか)という。謂れはちょっと怪しく通り沿いの武家屋敷に常盤木の大木があり、これを見間違ってモチノキ坂と名づいたという説がある。

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坂上に近いところにある標柱の説明書きはこう書いてある。「この坂を冬青木坂といいます。『新撰江戸志』には「此処を冬青木坂ということを、いにしえ古び足るもちの木ありしにより所の名といえど左にあらず、此の坂の傍らに古今名の知れざる唐めきて年ふりたる常盤木ありとぞ。目にはもちの木と見まがえり。此の樹、先の丙午の災に焼けて再び枝葉をあらはせじとなん。今は磯野氏の屋敷の中にありて、其記彼の家記に正しく記しありという」とかかれています」

う~ん、やはり怪しい。どうもはっきりしないので誰かが後世にそういうネタを仕込んだ感じがする。

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北側の石垣の風情がよい。並ぶ3本の坂、九段坂、中坂、冬青木坂のなかでは冬青木坂が一頭秀でている。

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