行人坂(千代田区)
法眼というのは僧侶の地位(僧位)の一つだが、仏教用語では菩薩が人々を救うために一切の法門を照見する眼のことを言うらしい。 悟りとは縁遠い私にはよくわからない。一方行人は仏門で修業をする人(行者)の意味で、どうもこの辺りは仏門にちなむ坂名が続く。
南法眼坂を登りきるとその先は平坦で次の交差点から下りになる。これが行人坂である。坂の途中に千代田区の設置した標柱がある。
「この坂を行人坂といいます。『新撰東京名所図会』には「行人坂、上六番町と中六番町との間を南のほうに下る坂を称す」と書かれています。また『御府内備考』にも「行人坂、古某法印と称する行人この辺りに居する故にこの名あり。また法印坂とも呼びあるいは転化して法眼坂という」とあります。もともと一連の坂を起伏により、東郷坂、行人坂、南法眼坂と三つの名に分けて呼んだものであり、法眼坂だけの名前の地図も多いようです。」
行人坂といえば目黒の行人坂があまりにも有名なので、この坂はその名から思い起こすことはほとんどない。法眼坂でよかったのではないだろうか。
| 固定リンク | 0
コメント