洞坂(高輪台)
桂坂の途中、東芝山口記念館の脇を入る路地が洞坂である。洞坂の洞とは窪地の意味である。 魅惑の路地に入っていく感じがする。 記念館の裏手の角まで来ると左に折れる。 そこからが下り坂になる。 その角に標柱がある。
法螺坂、鯔(ボラ)坂ともいう。 鯔坂は手前の桂坂の「カツラ」を「カツヲ」と読み違え鰹坂と呼んだ江戸っ子が、それならこっちはボラだぜぃと鯔坂と名付けた可能性があって面白い。樹木に囲まれた洞坂ゾーンに入っていく。
「法螺坂・鯔坂とも書く。このへんの字を洞村と言った。洞村とはむかし法螺貝が出たとも、また窪地だから洞、という等様々な説がある。」と記されている。港区の標柱の開設は簡素に書いてある気がする。 ここから洞坂は急な下り坂。 道幅も細くなる。
坂下も急カーブ。坂下にも標柱がある。手すりが坂の急さを物語っている。坂の下には東禅寺がある。国指定の史跡である。幕末の安政6年(1859)に最初の英国公使館が置かれた場所。 幕末の開国に伴い、初代英国公使ラザフォード・オールコック(Rutherford Alcock)が着任すると、東禅寺がその宿所として提供された。
山門脇には石碑で「都旧跡 最初のイギリス公使館跡」と記されて説明板が設置されている。かつては大きな寺だったと見えて、山門の前から第一京浜までしっかりとした広い参道が一直線に通っている。
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