青木坂(南麻布)
前述の新富士見坂に対する旧富士見坂が青木坂である。2010年ころフランス大使館の塀が、石垣と図形の入ったコンクリート塀からスレートっぽいコンクリートの成型塀にかわり雰囲気が大きく変化した。もとは樹木に覆いかぶされ、もっと細くて暗い坂だったのに妙に明るくなった。
坂の上下に標柱がある。「江戸時代中期以後、北側に旗本青木氏の屋敷があった為に呼ばれた。」とある。江戸切絵図(古地図)を見ると青木甲斐守の屋敷は坂の南側である。しかしどうも甲斐守ではなく、摂津藩主である青木駿河守の屋敷はそれ以前坂の北側にあったようだ。江戸時代も長いのでその間に屋敷替えが度々行われた。この辺が江戸時代を読むのに難しいところである。
青木氏の屋敷は現在フランス大使館の大使が暮らしていると思われる建物の辺り。裏の門の辺りになる。かつては時代感のある雰囲気の江戸の坂だったのに、今は完全に平成の坂になってしまった。
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