南部坂(麻布)
仙台坂上から西に下る。坂上の路地裏には伝説のガマ池(蝦蟇池)があるが、道路からは見えない。南部坂の北側は有栖川宮記念公園。しかし大正時代の地図には高松宮御用地とある。明治29年に有栖川宮の御用地のなり、大正2年に高松宮邸になったが、宮家の好意で昭和9年に東京市に下賜され公園になった。
公園の池は明治時代にはほぼ今の大きさで存在した。おそらくこの麻布台の斜面の湧水が今も湧いているのだう。江戸時代はというと最初は播州赤穂藩の下屋敷、そしてその後大名同志の等価交換で盛岡藩の南部美濃守の下屋敷となる。渓流や池を配した美しい大名庭園だったという。
坂の上下に標柱があり、「有栖川宮熾仁宮記念公園の場所が赤坂から移ってきた盛岡城主南部家の屋敷であったために名づけられた。(忠臣蔵の南部坂は赤坂)」と記されている。公園の無化側はドイツ大使館が建替え中だった。壁面に描かれたベルリンの壁のヒストリーが目に留まった。
坂下にはインターナショナル麻布スーパーマーケットがある。昔から外国人とりわけ西洋人の多い場所で、今でこそこういう雰囲気のスーパーマーケットは増えたが、30年以上前はまるで海外ドラマに出てくるような雰囲気にあこがれを感じたものだ。
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