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2017年4月13日 (木)

北条坂(西麻布)

仙台坂には韓国大使館があるが、六本木ヒルズ南の旧テレ朝通りには中国大使館がある。どちらも最近の物騒な極東情勢を反映してか警察官が極めて多い。私は小市民なので、警察に睨まれるとシャッターを押しにくいのである。散歩人にとってはとても目障りなのである。とはいえ外国の大使館を守るのは文明国としては常識的なことであるのは周知している。まあ仕方がないとあきらめるしかないか。

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その中国大使館の前でテレ朝通りは変な曲がり方をしているが、このクランク状の道は江戸時代の名残りなのである。このクランクから北は寺町だったが、ここから武家屋敷が並ぶ。周辺の坂道はほとんどすべて江戸時代からの道なので、今でも古地図だけで歩くことができる。愛育病院前の辻から西に下るのが北条坂。坂上は御賄方の屋敷と岐阜県の美濃苗木藩の遠山信濃守屋敷、坂の中腹が大阪府の河内佐山藩の北条近江守の屋敷でこれが坂名の由来。

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坂の上下にある標柱には、「坂下近く南側に大名北条家の下屋敷があったためこの名がついた。」とある。シンプルな説明である。御賄方というのは江戸城の給食係みたいなもの。盛期には1000人もの人が江戸城の食事に従事していた。御賄方はその中の役職のひとつ。古地図を見るとこの周りには隙間を埋めるように御賄方の屋敷が並んでいる。

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