御組坂(麻布台)
泉ガーデンの裏にある短い坂である。 我善坊谷は御先手組の屋敷町だったと書いたが、我善坊谷坂を上った台地の上にも御先手組の屋敷が広がっていた。 ちょうど現在の泉ガーデン全体くらいの規模だろうか。 今は泉ガーデンギャラリーとパークコート六本木ヒルトップに挟まれた路地だが、2011年に来たときはパークコートが工事中だった。
泉ガーデンギャラリー側には中層のマンションがあった。 その石垣がなかなかきれいだった。
2017年に再び訪れるとパークコートが完成しており、反対側の中層マンションが取り壊されて工事中になっていた。路面にはタイル型コンクリートできれいに化粧舗装してある。標柱も新しくなっていた。
坂上から望むと上の写真が2011年、下が2017年である。都心の街の変化の速さには舌を巻く。標柱には、「幕府御先手組(おさきてぐみ・戦時の戦闘部隊で、常時は放火盗賊を取り締まる)の屋敷が南側にあったので坂名となった。」とある。小さな坂だが江戸時代はそれなりに重要な麻布台の坂だった。
一本南側のアーク八木ヒルズに日本国憲法草案審議の地がある。1946年に吉田茂らとGHQが日本国憲法の草案をここで審議した場所なのだが、憲法論議が盛んになっている今、だれも見向きもしないのが寂しい。 憲法は権力が暴走しないように作られた法なのに、それを十分に深く時間をかけて議論しないこの国はやはりおかしい。与党もダメ、野党はもっとダメになってしまったのは国民が駄目だからなのだろうか。
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