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2017年6月30日 (金)

台町坂(曙橋)

曙橋駅の西、靖国通りから別れて北西に上って行く坂が台町坂である。 坂下は住吉町、坂上は市谷台町。 大正期に開かれた坂道で、それいぜんこの坂の辺りは市谷監獄であった。そのさらに西、自証院の裏手、今の都立芸術高校の辺り一帯は東京監獄だった。 明治時代はまさに囚人を集めた町だったわけである。明治期から戦前までは今のサンシャイン一帯も巣鴨監獄(のちの巣鴨刑務所)で市谷監獄の縮小に対応したという。昔は監獄が沢山あったのだなあと感心する。

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坂上の北側に観音様がある。 観音ビルという八百屋のビルの脇である。獄死者、刑死者の霊を祀っているそうだ。 明治の社会主義者幸徳秋水もここで処刑されている。全世界に衝撃を与えたこの裁判は1人の証人も出廷させず,裁判記緑も弁護士の手にさえ残さないもので,事の真相は第2次世界大戦の敗戦にいたるまで隠されていたが、のちにでっち上げの裁判だったことがわかっている。

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台町坂の説明を書いたものは現在はない。 以前は木製のものがあったようだが、江戸の坂ではないので作られないのだろうか。 唯一、信号機に台町坂の地名表示がある。この道が開かれたのは大正11年である。昭和のバブル期までは片側1車線の普通の道だったが、近年大通りになったようだ。

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