下戸塚坂(早稲田)
若松町から早稲田にかけては、牛込台地から神田川流域に下る分かなりの高低差がある。早稲田駅が11m、下戸塚坂下の喜久井町三叉路あたりが23m、坂上の若松町は35mある。この坂は下から見上げるのがいい。 徐々に勾配が増していく景色が見える。
標柱には次のように書かれている。「江戸時代、この地は武家屋敷などで占められ、町名はつけられず、この坂も無名坂であった。明治五年(1872)下戸塚町となったことにより、この坂も町名と同じ下戸塚坂と呼ばれるようになった。」 とはいえ名前がついたのが明治時代に入ってからで、坂自体は江戸時代から続いている。 坂下には寺が並び、中腹から上は武家屋敷が並んでいた。
坂の最後は石垣とビルで切通のようになっている。この道の一本東は、若松町から早稲田へ下る道は夏目坂通りという通り名。 坂の下部の早稲田駅近くが夏目坂だが、この一本西にある下戸塚坂も江戸時代は同じくらいの道筋であった。下戸塚坂の西側は尾張殿の戸山屋敷。その後陸軍戸山学校になる。現在は戸山団地の区画。坂下のいくつかの寺は江戸時代から続いている。
坂上東側はワンルームマンションの建設工事をしていた。 60坪ほどの土地に11階建のワンルームマンションで34戸が入るらしい。 江戸時代の武家屋敷の土地に時代を超えて平成の長屋が建つような気がした。 平成の長屋は縦に長い。
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