御殿坂(飯田橋)
神田川と外濠(旧紅葉川)の出合いが飯田橋の交差点。 JR飯田橋駅東口を下りてすぐに澱んだ神田川支流の流れを見つつ五差路を渡る。 以前の東京厚生病院はJCHO東京新宿メディカルセンターと名を変えて独立行政法人病院となっている。 その先に再び五差路が現れるがこれはできたばかりの道路で東京ドーム裏に繋がっている。 この五差路が牛込台地の東の端で、そこには筑土八幡神社がある。
江戸名所図会を見るともっと下から参道があったようだが、町に埋もれてしまい最後の部分のみが参道の階段として残っているようだ。神社の階段を登り境内を左に抜けると、南に下る坂。 これが御殿坂である。
坂の標柱には、「江戸時代、筑土八幡神社の西側は御殿山と呼ばれ、寛永の頃(1624~1644)三代将軍家光が鷹狩りの際に仮御殿を設けたという。坂名は御殿山に因む。」とある。 またそのあとの慶安年間(1648~52)後に四代将軍になる家綱が、大納言時代にこの丘陵に牛込御殿を作りそれが御殿山の由来という説もある。
坂下には酒問屋と氷店があってちょっと昭和っぽい。 この半島の突端地形は江戸時代以前も特異な地形であったようで、ここには筑土城があった。築城したのは上杉氏と言われるが、太田道灌という説もあり、さすがに江戸以前の歴史はわからない点が多い。 とはいえ地形的には、ここから眺めると、小石川台地、本郷台地、江戸城、江戸湊が一望できたはずである。
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