一の坂(中井)
中井地区には東から一の坂、二の坂と並び、八の坂まで名前の付いた坂道がある。 一の坂は一昔前まで、山手通りの改修以前は山手通りから直接入れる坂だった。 山手通りが拡幅したため、きついUターンをしてから上る車道に代えられた。
歩道部分は山手通りから階段で登るように変わってしまった。 自転車用のスロープもついているが、コンクリートの壁に圧迫されそうである。 昔の坂道は石垣があって風情があったものだが、無機質でつまらない景色になってしまった。
階段を上ると、車道と合流する。 そこには新宿区が建てた標柱がある。特に説明は記されていない。2009年に新宿区が街の通称通り名を募集して立てられた標柱である。 中井町が発足して昭和35年頃に町内会でつけられた坂名で、八の坂までは同様のいきさつ。
ここも坂上からは新宿の高層ビル群が眺められる。 戸建て住宅が多く、庭の緑もたくさんあって、坂上の雰囲気はいい。 明治時代はこの斜面は針葉樹の森、大正期になって杣道が開かれ、関東大震災後に住宅開発が一気に進んだ(目白文化村)。
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