七の坂(中井)
七の坂は、文字通り六の坂と八の坂の間で、この坂も東西に走る御霊神社の参道までの坂道である。 大正時代にはなく、この辺りはまだ崖線の林の中だった。 昭和になって、この落合崖線にそって家が建てられるようになり、参道へ接続するこの坂道と西隣の八の坂が開通した。
七の坂は「しちのさか」ではなく「ななのさか」と読む。 坂下の東側の住宅のブロック塀に古びたブリキ板で「七の坂」と書かれている。 坂は途中の辻から急に勾配を上げる。 この辺りは妙正寺川が川の流れを湾曲させている部分で、川のカーブの内側に当たるため、四の坂辺りよりも傾斜の緩やかな崖線になっている。 おそらく手前の区画は宅地造成時に多少削ったのだろう。
坂上から見下ろすと、坂下は接続道路の向こうが即西武新宿線。 積雪時にスリップするとそのまま線路に突っ込みそうである。 坂上はふたたびなだらかになり丁字路になる。
坂上の民家にある白樫の樹に町会で作ったブリキ看板が巻いてある。 七の坂「上」とある。 これは昭和35年頃に町会が坂名を付けてから設置されたもので、この町会の坂に対する愛着が伝わってくる。
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