二の坂(中井)
二の坂である。 とにかく順番に歩くのだが、歴史的な坂道ではなく、地元になじんだ坂ということで、新宿区が平成になってまとめた坂である。 ただし二の坂には蘭塔坂の別名があり、多少は歴史もありそうだ。「かつてこの坂の途中に墓地があり,蘭塔と呼ばれる卵形の塔婆があり,多くは禅僧の墓標として用いられた。」と標柱に書かれている。
古い地図を見てみると、明治期にはすでに道があった。 明治末期には車道と呼べるほどの道になっていたようだ。 この地域が中井と呼ばれるようになったのは大正末期、ちょうど昭和に時代が変わる頃からである。 当時は落合村から落合町に昇格したばかり。
東京市に併合されたのはそれから数年後、昭和の初期である。 その時にいったん中井の地名は消え、下落合となる。 中井が復活したのは、東京オリンピックの翌年だった。
坂上には獅子吼会という寺院がある。 法華宗の寺院だ。シシクカイと読む。 坂下は農地や野原だったが、この坂上のこの寺院辺りからは目白文化村の住宅地になっていたようだ。
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