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2017年11月28日 (火)

茗荷坂(小日向)

拓殖大学の正門前から茗荷谷駅に向かって上るのが茗荷坂。 東側には滝沢馬琴の墓がある深光寺があってその林がいい雰囲気である。 昔、このあたりでは茗荷の栽培が盛んで、それが坂名の由来になっている。

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坂下拓大正門前に古い説明板が立っている。

「茗荷坂は、茗荷谷より小日向の台へのぼるさかなり云々」と改撰江戸志にはある。これによると拓殖大学正門前から南西に上る坂をさすことになるが、今日では地下鉄茗荷谷駅方面へ上る坂をもいっている。

茗荷谷をはさんでのことであるので両者とも共通して理解してよいであろう。さて、茗荷谷の地名については御府内備考に「……むかし,この所へ多く茗荷を作りしゆえの名なり云々」とある。自然景観と生活環境にちなんだ坂名の一つといえよう。

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駅が近くなると道が細くなる。 ここの大谷石の石垣もなかなか風情がある。 拓殖大学の北側を西の小日向台地に上る坂もいい。 大学のキャンパス全体が小日向台地の縁にあるので、ここが江戸時代に美濃大垣新田藩(岐阜県掛斐郡大野町)藩主である戸田淡路守の下屋敷だった時代には素敵な大名屋敷だったことが想像できる。

明治初期の地図を見ると、北と西に谷が切れ込み、合流地点には二つの池がある。 北側の池には中島があって、相当景色のいい屋敷だったはずである。

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