播磨坂(小石川)
桜並木で都内でも有名な坂道である。 戦後新しく造成された環状三号線で、名前は古風だが江戸の坂ではない、昭和の新しい坂である。 江戸時代は坂上は小さな武家屋敷が立ち並び、坂下は松平播磨守の屋敷だった。 松平播磨守は水戸常陸国府中藩の藩主。
江戸時代、大名屋敷の坂下には千川が流れており、辺りは田んぼだった。「播磨田んぼ」と呼ばれ湿地帯でもあったようだ。 現代の姿は40m幅の広い道路の真ん中を半分の幅で遊歩道がついていてその中央に桜並木が植えてある。
この道路は終戦後の区画整理によって造られたもので、一般にいわれる環三道路(環状3号線)である。 かつてこのあたりは松平播磨守の広大な屋敷のあったところである。坂下の底地一帯を「播磨たんぼ」といい伝えており、この坂道もこの土地の人は播磨坂とよんでいる。 昭和35年頃「全区を花でうずめる運動」が進められ、この道路も道の両側と中央に樹令15年位の桜の木約130本が植えられた。そして地元の婦人会の努力によって「環三のグリーンベルト」は立派に育てられている。昭和43年から桜まつりが行われ、文京区の新名所となった。
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