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2017年12月11日 (月)

小篠坂(護国寺)

小篠坂(小笹坂)以外に乞食坂の別名がある。 護国寺から池袋へ首都高5号線が走るがその下の道路の一部にあたる。江戸時代は護国寺西側に本浄寺があり、そこから池袋方面に下る坂だった。現在も坂沿いに本浄寺がある。 明治末期以降池袋からの都電がここを走るようになった。 明治期にこの辺りに非人小屋があり、それで乞食坂と呼んだ時代があったようだ。

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坂の説明板には次のように書かれている。

「豊島区と境を接する坂である。 この坂道は、江戸の頃、護国寺の北西に隣合ってあった〝幕府の御鷹部屋御用屋敷(おたかべやごようやしき)″から、坂下の本浄寺(豊島区雑司ヶ谷)に下る道として新しく開かれた。 往時は笹が生い茂っていたことから、この名がついたものであろう。

坂下一帯は、文京の区域も含めて、住居表示改正まで、雑司ヶ谷町とよばれていた。 近くの目白台に長く住んだ窪田空穂は、次のように詠んでいる。

雑司ヶ谷 繁き木立に  降る雨の  降りつのりきて  音の重しも  」

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坂の東側は明治以降陸軍の墓地だった。 そこが共同墓地になり、のちに青柳小学校に一部が提供された。地形的には上っているのか下っているのかわかりにくい。 というのも護国寺前から東に水窪川、西に弦巻川が分かれており、護国寺前の標高が17m、坂のカーブの部分が15m、そこから雑司ヶ谷霊園に向けて再び上りになる。 とても緩やかな坂である。

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