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2018年1月 2日 (火)

ひぐらし坂(西日暮里)

西日暮里といえば開成学園、東京大学進学者数36年連続首位のとてつもない学校である。 この開成学園は実は歴史も古く、明治4年(1872)に共立(きょうりゅう)学校として創立し、一時は寂れたものの、高橋是清(大正期の首相)が校長となり復興して今の開成を築いた。 明治以前は秋田藩主の佐竹氏の抱屋敷(下屋敷)だった。2万坪の敷地内には「衆楽園」と名付けられた山荘があり、名園として有名だった。

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ひぐらし坂はその開成高校の校舎脇を上っていく。 そして西日暮里公園から通りを跨ぐ歩道橋と同じ高さで合流して、北に曲がりさらに開成高校沿いを上っていく。 ひぐらし坂の命名は平成2年(1990)、地元からの要望で決まった。 ただ明治初期からあった坂道で歴史はある。

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開成高校のグラウンド内には遺跡があり、「道灌山遺跡」と呼ばれている。 ここには縄文時代の集落の跡があり、約8000年前の遺跡。 またこの場所には弥生時代中期の住居跡も出ており、とても長い間人間が住み着いている場所だということがわかる。

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坂上はほぼ道灌山があった辺りになる。 上野台地の中でも最もくびれたボトルネックのような場所だが、谷中霊園当たりの標高が18mほどなのに、台地の最も細いここが23mあるのが意外だった。 昔は周りから見ると本当に山のように見えたのだろう。

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