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2018年2月 1日 (木)

天神坂(都立大前)

柿の木坂という街区は目黒通り、環七、柿の木坂通りに囲まれた区画である。舟形をした街区は、野沢、柿の木坂陸橋、都立大駅前を頂点としていて、その西側の八雲との街境が柿の木坂通り。 都立大は2011年に閉学、首都大学東京(南大沢)に生まれ変わった。 その広大な跡地には、区立の目黒パーシモンホール、都営アパート、都立桜修館中等教育学校(中高一貫教育の6年コース)が出来た。

天神坂はその柿の木坂通りの都立大駅前からパーシモンホールのめぐろ区民キャンパス交差点までの坂道である。

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坂の途中に目黒区の標柱がある。

「坂の途中に北野神社があり、天神様(菅原道真)を祀っていることからこの坂名となった。坂のあるこの道はもとは駒沢方面へ通じる古道であったが、現在は直線的になり経路も変更になっている。」 とある。

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北野神社は小ぶりな社。 もとはこの辺りの田んぼの脇にあり、農業神として崇められていた。 江戸時代は常円寺の寺域にあったが、昭和初期の耕地整理と区画整理の時に現在の地に移された。 ご本尊は木造で「柿の木坂の天神様」と呼ばれている。

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柿の木坂通りの古道は北野神社前から少し西寄りに進み、現在のスーダン大使館の裏あたりには神社があって二又に分かれていた。 左へ行くと現在の駒沢公園や東京医療センター(旧国立第二病院)辺りへ、右に行くと現在の環七野沢交差点(昔は二本松という地名)。野沢には品川用水が流れていて、その南には世田谷区真中あたりを源頭にした呑川柿の木坂支流が谷を作り、都立大駅辺りで呑川に注いでいた。

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坂の西側には常円寺、東光寺があり、その先は氷川神社。 日蓮宗小杉山常円寺は天正18年(1590)の開山。境内の大銀杏(幹回り4m、高さ25m)は樹齢300年の巨樹で目黒区の保存樹木第1号とある。 西隣りの東光寺にある雄の大銀杏と合わせて夫婦銀杏と呼ばれる。

世田谷城主だった吉良家は1365年頃には碑文谷、衾村を領地に加え、ここに東光寺を建てた。したがって東光寺はさらに古い寺である。境内には頼朝の腰掛石なるものがあり、その昔、隅田宿にあったものを隅田川(当時は江戸川)の河川改修時に移設したとある。

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