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2018年2月 1日 (木)

睦坂(自由が丘)

睦坂は通称自由通りにある坂。 自由通りは国道246号の駒沢大学駅前交差点から雪が谷大塚駅前までの都道だが整備されたのは昭和中期の高度成長期になってからである。目黒通りの中根交差点から自由が丘に向かって下る。

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坂の途中にある目黒区の標柱には、「この坂のある道は、昭和の初めの耕地整理によって新しく作られた道である。当時この付近に住んでいた人々が親睦を願って名付けた。」とある。 坂の途中の民家の擁壁に、個人所有の睦坂のレリーフがある。 命名にかかわった方のお宅ではないだろうか。

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自由が丘は昭和後期にあれよあれよと人気の街になっていった。 昭和2年(1926)に東横線・大井町線が開通し、江戸時代以来「矢畑」の地名で田園地帯であったが、商店や住宅が建ち始めると私立学園「自由ヶ丘学園」が出来た。その幼稚園・小学校部門がトモエ学園となったが、そこに通っていたのが黒柳徹子さん。 『窓際のトットちゃん』で学園のことを描き大ベストセラーになった。

電鉄側は旧村名から「衾駅」としていたが、住民の活動により「自由ヶ丘駅」となった。現在は街区も駅も「ヶ」ではなく「が」の表記で自由が丘となっている(東京オリンピックの後に変わった)。

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自由が丘には熊野神社がある。かつて谷畑と呼ばれた地で、この辺りの氏神様で、「谷畑の権現様」と地元では親しまれていた。 平安時代から江戸時代まで浄土信仰の広がりにより那智熊野神社を極楽浄土に見立てた熊野詣が盛んであった。 江戸時代に谷畑の住人が熊野本宮の勧請を受け、祀ったのが始まりと伝えられる。神楽で催される「目黒ばやし」が有名。

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個人的には社殿の右手奥にある伏見稲荷と参道の鳥居脇にある熊野神社庚申塔が気になった。 庚申塔にはお供え物や花が添えられており、華やかな自由が丘の街の中にあって、ひっそりと何百年の時代の変化を見守っている姿がありがたい。

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