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2018年2月19日 (月)

車坂(池上)

池上本門寺境内の大坊坂坂上、経蔵裏手から此経難持坂の西側へ下る広い坂道が車坂。 南側の坂の中ではもっとも勾配が緩い。 ゆるやかにカーブを描きながら、両脇の大きな樹木をくぐる。 途中多摩川から川崎方面を遠望できる。

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坂上にある車坂の石柱は最近のもの、坂下に大田区の標柱がある。「『新編武蔵風土記稿』に「車坂、経蔵の背後の坂なり」とあり、また、「池上長泉山本門寺記」天明元年(1781)には、車坂が描かれている。昔からある古い坂道である。」と書かれている。

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『江戸名所図会』にも本門寺は複数ページに渡り描かれている。図絵では大坊坂の幅はもっと広く、車坂は鐘楼の辺りに登り詰めているように見えるが、そこは『新編武蔵風土記稿』とは違う点である。 江戸時代にはすでに荷車が使用されるようになっていたので、荷車を通す坂という意味での車坂の呼び名だと思われる。 そうすると鐘楼への道は現在の階段を描いているのであって、車坂ではなさそうである。

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『江戸名所図会』はこれを誤って描いたものかもしれない。これが車坂なら荷車は上れないからである。鐘楼と経蔵の裏手の崖線の樹木が切れているように見えるのが、車坂の筋なのではあるまいか。

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