かみの坂(成城)
この坂も国分寺崖線上に切り開かれた遊歩道である。 坂上の複雑な交差点を個人的には「成城四丁目坂の辻」とでも呼びたい。 その坂の辻から南になが坂が下り、西にかみの坂、北西にビール坂が下っている。
階段坂になっているのがかみの坂。開かれたのはいつかわからない。うっそうとした樹木の間を抜けて下っていく。 ここが東京23区内だとは思えない環境に包まれた散歩ができる。下り初めの急な部分は、コンクリートの階段なのだが高さがまちまちで歩きにくい。 しかしそれがとても自然に感じられる。
まだまだ保全中のようで、仮設の手すりが設置されたりしていた。 植生は豊かで、シラカシ、クヌギ、アカシデ、イヌシデ、コナラなど、かつての武蔵野に生えて現在まで関東の森を形成してきた広葉樹に包まれる。 これは推測だが、この道は昔、崖線にあった踏み跡なのではないだろうか。 民家のある山の斜面にはいくつもこういう杣道があるものだ。 それが都市になってくると遊歩道として整備されていったのではないかと思われた。
坂下は階段が終わると民家の裏手に出る。民家の向かいはビール坂緑地という緑地になっている。斜面に様々な樹木が植えられているが、この緑地は人工感が強くてイマイチである。 坂下はパークシティというマンションが複数棟ならぶ、戦前法政大学の運動場、のちにサッポロビール所有で、ゴルフ練習場などがあった成城グリーンプラザだった。
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