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2018年4月22日 (日)

和田坂(恵比寿)

殆ど資料のない路地の坂道である。 渋谷区の情報によると、この坂に住んでいた人の名前から和田坂と呼ばれるとあるが、和田氏の名前が分からない。 もっとも人名が坂の名になることはしばしば起こる。 新宿区の渡邊坂、大田区の清浦さんの坂、文京区の服部坂など、意外に多い。

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恵比寿駅からのバス通りと外苑西通りの交差点(恵比寿三丁目)は大通りの十字路だが、それぞれの角に45度の角度で出合う路地があり、8つの道が集まっている。 そのうちの北西にあるのが和田坂。 昔は豊澤町と言われいた区画なので、路地の奥にはキリスト教の豊沢教会がある。

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路地を入ったところの看板が昭和っぽくていい。 宮下質店の「新客歓迎最高評価」というのは郷愁をそそる。 電話番号が7桁なのもいい。 この坂を上ってまっすぐ行った先には、伊達坂のところで出てきた散歩犬の獣医があった。 古い道と新しい道がしのぎを削り、徐々に駆逐されていく様子が分かる路地が多い。 昭和になってバス通りが通されるまではこの道が主要道だった。

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バス通りの南側は昔の伊達前地区。 8差路の交差点に伊達前から下ってくる古い道が素晴らしい無名坂。ゆるゆるとカーブを描きながら下っていく姿には、人間が坂道を作った時の自然のままの姿が残っている。

こういう道路の多くは不動産業界で言う「2項道路」で、現在の法律(建築基準法)では公道は4m以上でなければならないとされるが、それ以前からある道ならばセットバックすれば建物を建てられる。 2項道路は殺したくても殺せない「存在が必要な道」かつ昔からの姿をとどめている道として貴重な文化財だと私は思っている。 坂道好きにとっては2項道路は魅力満載なのである。

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