内記坂(恵比寿)
東横線代官山駅のトンネル上にある駅東口の前の通りを恵比寿方面に向かう。 途中から長い下りになる。昔は長谷戸町と衆楽町の町境の道だった。ゆるやかにカーブしながら下っていく。明治時代には恵比寿と代官山を結ぶ最短の道として開けていた。
内記坂の坂名の由来は、書物によると、横山内記の抱屋敷があったことに由来するとある。 横山内記は江戸時代の旗本、大名ではない。どうも諸説があるようで、特定は難しい。 ただ1750年頃の江戸絵図にはすでに「ナイキ坂」と書かれているので、ここが内記坂であったことは間違いない。
そうなると横山内記が何者なのか、ここに抱屋敷を所有していたのは旗本の横山内記なのかという点にも不安がある。周辺はむしろ松平丹後守の抱屋敷が複数あったので、そっちの名前で呼ばれる方が自然な気がする。 もっともこの坂に付いては坂の先駆者のひとりである横関英一氏が詳しく書いているので、それも参考にした。 ただ、周辺の開発があまりに進みすぎたので、内記坂という名前が忘れられるのはそう遠い話ではないかもしれない。
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