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2018年8月 8日 (水)

馬坂(北区中十条)

環七通りが京浜東北線を越える跨線橋「平和橋」に向かって下るのが馬坂とされている。 現在は交通量の極めて多い大幹線で、平和橋の上には東北上越新幹線も走っている。 坂上の歩道橋脇に十条八雲神社がある。 小さな神社で見落としがちだが、創建は寛政年間の1796年。 北区史によると老杉の大木があったらしいが現存はしていない。

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環七通りの歩道に東京都設置の御影石の標柱が立っている。

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「昔は低地の村村から板橋宿へ通じる急坂で、坂下に荒沢不動の池があった。この道は姥ヶ橋地蔵尊の付近で王子へ通じる稲荷道と交差し、御成橋を経て板橋宿に至る。坂の名は豊島村馬場の「馬」に関係があるように思われるが、坂の地形が馬の背に似ていたからともいう。以前は農家の耕地への往復にも役立っていたが、付近の都市化と環状七号線の開設で役割も形状も著しく変化してしまった。旧道は平和橋手前を右に下っていた。」 とある。

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北区の説明でも環七通りを(新)馬坂、脇の階段の道を(旧)馬坂としているが、古い地図を見るとこの階段坂を下り線路を横切るルートが昔の道筋である。 急坂なので荷馬が立ち往生してしまうため馬坂と呼ばれるようになった。 かつては階段下の線路側の斜面に旧道の跡があったらしい。

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坂下にあったという荒沢不動の池は移設されていて、線路沿いを少し東十条駅方向に行くとある。 小さな祠だが、かつて村に疫病が流行った時、出羽の国羽黒山の荒沢不動を勧請して祀っていた。 環七脇にあったというが、昔は線路から東側にはたくさんの池が広がっていた。

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