見次坂(板橋区志村)
板橋区志村と前野町の間を北東に上る坂道。 見次公園の脇を上るのだが、見次公園自体は北に向かって急に標高を上げる崖線の公園なので、そこに盛土をして坂を作ったことが、公園側から坂を見るとわかる。見次公園には広い池(14,000㎡)がある。
太公望を決め込むおじさんたち、手漕ぎボートで遊ぶ人、とてもいい公園池だが、この池の水源は実は湧水だという。 しかし決して古い池ではない。地図を見る限り、ここは出井川の支流の沢筋のひとつだが、戦前の地図に池はない。
池の西側(志村側)をくねりながら上っていくのが見次坂。 坂下標高9mから、坂上の見次公園裏の22mまでを上っていく。 坂上をそのまま進むと、国道17号になった中山道の一里塚がある交差点に出る。 中山道六十九次の日本橋を出て最初の宿場、同時に川越街道の起点でもある。 この見次坂も江戸時代からある坂道で、池よりもはるかに古い。
見次坂という坂名の由来は、この辺りが昔から開けた場所で、出井川周辺の田んぼで採れた米を年貢として集めた集積地があったため、年貢→貢→見次と転訛したという説がある。 公園の広葉樹の木立が気持ち良い坂道である。
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