馬坂(板橋区西台)
馬坂は「うまさか」と読むが、地元では「まさか」とも呼ぶらしい。 前谷津川の左岸を上る昔の主要村道を峡田道(はけたみち)と呼んだ。 馬坂はその一部、前谷津川が新河岸川(隅田川)流域の徳丸田圃・赤塚田圃に出る最後の台地の縁を走る緩やかな坂道である。 坂下から西の台地に上ると鎮守の天祖神社があり、馬坂をそのまま進むと、坂上で東の伸びる弥陀堂の坂を分かち、徳丸村の台地に向かっていく。
写真は坂上から下流方面に向かって撮影している。 道はいかにも古道らしいくねった道で、まさに昔の村道そのものである。また馬坂という坂名の由来としては、大正時代に下赤塚で謡われた「ヨカヨカあめうり唄」に馬坂が出てくるという。
この道は徳丸や赤塚の台地上に住む人々が、低地の田んぼに行き来する馬のために開いたみちだと伝えられる。 前述の飴売り唄は全国に残っているが、ここ板橋のものは聞いたことがない。
Photo: 2017/1/29
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