太郎坂(板橋区成増)
上赤塚公園脇から流れ下っていた小井戸川の川筋が推定できれば、その右岸の坂ということで位置関係をつかむことが出来る。 しかし、この坂は区画整理が進み、ただの住宅地の路地になってしまっているので、情報なしには分からないだろう。
小井戸坂の一本北側を走る道は成増の百々女木坂から続く道(成丘通り)である。成増ヶ丘小学校裏から北上、小さなパン屋さんの脇を入る小径が小井戸川の暗渠だが、太郎坂はここから始まる。
二つ目の路地を左折する。 成増4丁目26と24の間を入る道が太郎坂の続きである。 坂の傾斜は極めて緩やかなので、これが名前のある坂か?と疑問に感じる。 100m足らずで道は右に折れるが、この辺りまでが太郎坂とされている。パン屋さんから坂上までの高低差は5mほどしかないが、小井戸川の規模を考えるとよく側溝のような川がここまで台地を削ったものだと感心することもできる。
坂名の由来はわからないが、北東を走るバス通り(三園通り)周辺は徳丸久保と呼ばれる窪地で、その間の台地に南から上るのが太郎坂である。明治時代の地図を見ると成丘通りも三園通りも当然なく、小井戸川を渡ったところからカーブを描きながら青蓮寺に向かって上っていく太郎坂が見て取れる。
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