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2018年11月13日 (火)

大久保坂(大田区上池台)

夫婦坂交差点から南に下るバス通りの大東園前バス停脇から東に上るのが大久保坂。 なぜここのバス停が「大東園前」なのかがわからない。 大東園という不動産会社が貝塚坂の坂上にあるが、バス停の名前が不動産屋というのはあり得ない。 上池台で育った芥川賞作家の加藤幸子さんが地元の講演で下のように言っている。

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「私は1967年から大田区上池台に住んでいて、大田区を大変気に入っています。50年近く前のある時、大好きな野鳥のコジュケイに林の中で出会いました。コジュケイは「チョットコイ」と鳴きます。大田区のイメージは町工場が多いという感じだったので、東京都の中に野鳥のコジュケイがいることに驚き、すっかり魅了され、大田区に住むようになりました。 昔は野原や空き地が沢山あって、湿地になっていました。そこにザリガニや水中昆虫がいて、大東園の林があり、笹が下草として生い茂っていました。遊園地とか児童公園ではなくて、町の中に自然がありそこで子供たちが遊びました。今は整備され面影がなくなりましたが、絵のようにいい思い出として刻まれています。」

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坂の北側に巨大なマンションライオンズヒルズ上池台があるが、このマンションを含む一角は自然林が広がる雑木林だった。 開発されたのは昭和の終わりころで、それまでは自然豊かな林が広がる子供たちの天国だったのである。おそらくその所有が大東園だったのではないだろうか。

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坂上は右に折れて猿坂から上ってきた旧目黒道に突き当たる。 坂上と坂下にある標柱には次のように書かれている。「昭和初年の耕地整理によって出来た坂道で,坂の名は,大久保氏の屋敷跡であったということに由来するという。」

しかし明治初期の地図を見てみると大久保坂の道筋に杣道がある。 大正時代の地図にも破線で道が描かれているので、道はあったのだろう。坂名はこの付近に昔大久保氏の屋敷があったことから名づけられたといわれているが、その大久保氏が何者なのかはわからない。

photo : 2017/5/3

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