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2018年12月16日 (日)

四宮坂・こども坂・北向き坂・すみれ坂(上井草)

ごく最近の坂にも触れてみたい。 街並みに坂がある地区で、街づくりの一環として坂名を設定している地域がある。 その中からまずは「上井草碁盤坂」を取り上げる。

昭和10年に当時の井草村の村長が手掛けた区画整理事業で、碁盤目に区切った街区が後に住宅開発に貢献した。 地域の中央には東西に井草川が流れていた。 井草川は妙正寺川の支流だが、妙正寺池すぐ下流に注ぐ点では、実質の妙正寺川と考えても良いだろう。 その井草川は杉並工業高校あたりを源頭に東流し、そのおかげで一連の碁盤坂ができた訳である。

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もっとも下流になる東の坂は四宮坂という。 坂上標高47mで坂下とは4mほどの高低差。 この坂下の北側を西武新宿線が走り、井草川は少し上流で北流して線路を越えているので、この坂と暗渠は接していない。 四宮坂と隣のこども坂の間には四宮森公園があり、四宮坂の名前はその公園に因んでつけられたもの。

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西隣のこども坂は、四宮森公園脇にある児童館(杉並区四宮森児童館)にちなんでつけられた坂名。 坂下には早稲田大学ラグビー部の合宿所などがあり、上井草がスポーツ施設の街であることを感じさせる。 児童館の脇を井草川の暗渠が遊歩道として東西に走っている。

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井草川はこども坂では坂下を流れているが、西隣の北向き坂では少し南側に流れがあるために、北向き坂は下って上る薬研状(お椀の断面の形)をしている。 写真の一番低くなったところで井草川の暗渠が交差しているのだ。 北斗七星が美しく見える坂なので北向き坂と名付けられたが、北斗七星は時間と共に方位が変わるので、まあほぼ北を向いているという意味であろう。 しかし、上井草の坂はすべて南北方向の坂だから、ここだけ北向き坂というのはいささか無理を感じる。

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北向き坂の西隣はすみれ坂。 坂上の植込みに「すみれ坂」と書かれた木柱が立っていた。 上井草碁盤坂の中で、坂名の表示があるのはここだけ。 坂道に野スミレが咲くことが坂名の理由だそうだが、坂下の上井草向山公園に咲くのだろうか。 どうも花が咲きそうな土地はないように思われた。

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上井草碁盤坂の設定は2011年で、相当新しい。 しかしこういう試みが広がると、道という存在が光を浴びて、旧道や街並みが大切にされるのではないかと期待している。

「上井草碁盤坂マップ」

photo: 2018/11/23

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