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2019年3月 1日 (金)

杓子稲荷と古道(世田谷区梅丘)

渋谷と調布仙川の甲州街道を結ぶ滝坂道は、環七で分断されるが道筋は続いている。 環七から西に進むと、三又になる。 合流する道は江戸時代からの古道だが村の中の道。 その三又に2012年頃まで馬頭観音があった。

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写真のバイクと自転車のところに左上のような堂宇があり、馬頭観音が祀られていた。 風化してかなり傷んでいたが、明治31年(1898)の造立で100年余り経ったものだった。 明治時代から昭和初期にかけてはまだ馬車で都心に農産物を運んでいたので、あちこちに馬頭観音が立てられた。 この馬頭観音には滝坂青山道と彫られていたと聞く。 こうして野仏が一つずつ消えていくのは時代の流れで致し方ないことだが、個人的には寂しい思いがする。

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滝坂道をさらに西に進み、住宅街の路地(梅丘1丁目60と59の間)を北方向に入ると杓子稲荷がある。 珍しい名前の稲荷神社である。 神社の前の路地は4mに満たない部分もあるが、実は滝坂道よりもさらに古い道である。 しかも古道の中でも重要な鎌倉街道のひとつだった。 今では小田急線にも阻まれて、住宅街の私道のようになっているが、ここから羽根木を経て中野方面に続く主要道だったのである。

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杓子稲荷の創建は不明だが室町時代に世田谷城主の吉良氏が勧請したと伝えられるので、600年ほどは経っていると思われる。 町内できれいに建替えており、境内も整理されているので古い雰囲気は皆無だが、付近では最も古い神社の一つである。

境内には最近建て垂れた奉供養庚申と書かれた庚申塔がある。 私が見た中で最も新しい庚申塔である。 造立は昭和55年(1980)。世田谷区内でも断トツの若さで、次に古い庚申塔は大正、3番目が明治、4番目に古いのはもう江戸時代。 老人ホームの中に赤ん坊がいるような感じがする。

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