大鳥神社の庚申塔(目黒区下目黒)
大鳥神社境内の大聖院寄りに8基の石塔が並んでおり、その中に4基の庚申塔がある。整理された印象で、目黒村のどこかから集められたものであろう。どれも江戸時代前期から中期にかけてのものである。
真ん中の注連縄のある自然石型の石碑の右に3基の大型の庚申塔、すぐ左手に小さな庚申塔がある。
一番右の庚申塔は唐破風笠付の角柱型青面金剛と三猿のもの。造立年は元禄元年(1688)とある。 下部には8人の施主の名前が刻んである。
右から二番目は、駒型の青面金剛像+三猿の庚申塔。造立年は宝永元年(1704)と彫られている。
右から3番目の庚申塔は中でも最大のもの。青面金剛像+三猿は同じ。 造立は一番右と同じく、元禄元年(1688)とある。
最後は左側にある小さな庚申塔。 駒型文字庚申塔で三猿のみのようだ。 しかし造立年はこれが最も古く、延宝3年(1675)である。
周辺の主な寺社仏閣の創建年を比べると、目黒不動龍泉寺が大同3年(808)、大鳥神社も大同3年(808)と同じ年になっている。目黒不動の開基は円仁(慈覚大師)という天台宗の名僧で、全国に多くの寺を開いた。比叡山延暦寺をはじめとして、山形山寺の立石寺、中尊寺、毛越寺など700余りの寺を開いている。大鳥神社が同じ年に創建しているのがたまたまなのか、あるいは円仁に関係しているのか興味の湧くところである。
コメントで大鳥神社の創建年のご指摘をいただきました。大鳥神社は大同元年(806)が正しいとのこと、私の確認不足でした。目黒区最古の神社と謳っているほど古い話ですが、社殿が建てられた年とのこと。社としてはそれよりもはるか前から存在したようです。ご指摘ありがとうございました。(2020/10/8 追記)
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コメント
大鳥神社の創建は806年なので目黒不動より2年前です。
投稿: | 2020年10月 8日 (木) 20時01分
コメントありがとうございます。そうなんですね。改めて大鳥神社のHPを確認しました。ありがとうございます。
投稿: ぼのぼのぶろぐ管理人 | 2020年10月 8日 (木) 20時59分