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2019年5月27日 (月)

中幡庚申塔(渋谷区幡ヶ谷)

神田川笹塚支流(通称和泉川)は京王線代田橋駅付近を源頭として、複数の流れを刻み西新宿で神田川に注ぐ。上流は2本の支流が南北に分かれて東へ流れ、渋谷区本町で合流し、以前に書いた西新宿の「ゆでめん」柳橋をくぐっていた流れである。渋谷区本町から上流で一ヶ所南北の沢が用水路で繋がれていたのが中野通りと水道通りの交差点「笹塚出張所前」の少し北で、ここには高度成長期以前には3本の流れが合流していた。

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その合流地点の右岸に当たるところに中幡庚申塔の立派なお堂がある。とても立派な堂宇なので期待して覗いてみると、庚申塔が一つだけ収まっていた。説明書きを読むと意外に新しく、明治5年(1872)の造立。青面金剛像に邪鬼が彫られ、全体のバランスがいささか漫画っぽい青面金剛である。

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やはり明治になると石工の度量が下がってしまったのだろうか。しかしかえってユニークで面白いという見方もできる。いずれにせよ、庚申講中の人々が真剣に信仰してきたものであり、類稀なほどきれいなお堂を立ててあることには感心する。このお堂は庚申塔造立120年を記念して平成5年(1993)に建替えられたものである。

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堂宇の脇にひっそりと馬頭観世音が祀られている。こちらは大正11年(1922)の造立で新しい。当時はまだ周辺は農村地帯で和泉川周辺には水田が広がっていた。関東大震災以前の地図を見るとこの辺りにはほとんど民家がない。戦前までの農家では牛馬を飼い農耕に使っていた。そんな家族同然の牛馬の霊を祀る意味であちこちに馬頭観音がある。昨今、多くの馬頭観音が無下に開発で消え去るのを見て悲しい思いである。

場所  渋谷区幡ヶ谷3丁目33-1

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