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2019年8月 9日 (金)

用賀無量寺の石仏(2)

無量寺は浄土宗の寺院で正式名を崇鎮山観音院無量寺という。院号にあるように十一面観音が主役の寺である。しかしそれ以外にも魅力的な石仏石碑が多数ある。まずは山門をくぐると、「南無阿弥陀仏」と彫られた大きな自然石の日が目に入る。その脇にある名前は第29世の現在の住職名だった。そこからふと塀側に目をやると、かつて関心を持ったタイプの石塔が目に入った。

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目黒の大鳥神社と大聖院で見た切支丹燈籠である。まさかこの寺にあるとは驚きだが、何の説明書きもない。資料を調べても何も出てこない。しかし形はどうみても切支丹燈籠である。 → 目黒の切支丹燈籠

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本堂の左手に大日堂がある。その脇にあるのが二つの地蔵。奥(左)側にあるのは丸彫の地蔵菩薩で、台石には三界万霊とある。造立年は宝暦11年(1761)である。その右にあるのが珍しい六面地蔵。

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このタイプの六地蔵は滅多に見ない。享保3年~9年にかけて造立されたとあるので、造立年は享保9年(1724)になる。高さは187㎝と高く、表情が少しずつ違っているのが見ていて微笑ましい。明治24年(1891)に再建されているので、廃仏毀釈で破壊されたものを作り直したのだろうか。明治時代の再建者名は高橋五郎とある。石仏の分類としては大乗妙典日本回国供養塔とあるので、六地蔵ではなく供養塔になるのだろう。

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さらに驚いたことに、その近くには東京に8基しかないという草木塔がある。実は世田谷区に3基あり、千歳船橋と桜上水の間の密蔵院、等々力不動境内、そしてこの無量寺である。ただ調べてみると極めて新しいもので、平成11年(1999)に東京緑化倶楽部という団体が造立している。この団体は世田谷区近辺の造園業組合である。

無量寺には朽木観音という小さな祠もある。朽木観音は開発の犠牲になったり、枯れた樹木の霊を慰めるために建立されたもの。草木塔と発想は同じところにある。草木を供養するという気持ちは上杉氏が治めた置賜の里でもここでも同じなのである。

場所  世田谷区用賀4丁目20-1

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