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2019年8月18日 (日)

田中地蔵尊(渋谷区元代々木町)

田中地蔵尊という地蔵堂が代々木上原駅の東側、代々木八幡駅との間にある。田中さんという人の名前が由来ではない。縁起によれば、元文3年(1738)に向井七左衛門という人が、五穀成就、庶民安楽、子供の延命を祈り、福泉寺領の田地に地蔵尊を安置したと伝えられる。この辺りは田んぼの真ん中だったから田中地蔵尊なのである。もっとも田中地蔵という名前は、寛政2年(1780)に奈良岡寺の観音像を模写し、各尊像の台座を新調してから定着した。当時、計谷は一本の杉を植えて目標としたというから、野中のお堂だったのである。

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ビルに伍して建てられている存在感のある堂宇である。向かって左後ろは延命地蔵尊で、高さは72㎝、後部真ん中は鶏亀地蔵で同じく72㎝の高さ。武蔵国豊嶋群代々木村の銘がある。 後右は如意輪観音像、念仏四千六百八十万辺 供養とあるので、念仏講(百万遍)の講中によるものであろう。

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手前右側の丸彫の地蔵座像、手前左側の舟型の地蔵立像も合わせて、造立年は元文3年(1738)とされている。なお、渋谷区教育委員会の掲げた説明板とは手前の左右の地蔵が逆になっている。複数基が入った地蔵堂の場合よくあることである。

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地蔵堂手前左には石碑と庚申塔がある。石碑は元文3年のものだが、庚申塔は享保10年(1725)とちょっと古い。きれいに維持された庚申塔で、青面金剛像、邪鬼、三猿がくっきりと見える。高さは僅か47㎝の小型のものだが造りはとてもいい。石碑には田中地蔵尊の建立年月が彫られ、裏側には施主の向井七左衛門の銘がある。

場所   渋谷区元代々木町24-4

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