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2019年11月26日 (火)

東福寺の石仏<1>(渋谷区渋谷)

金王八幡神社の隣にあるのが天台宗の東福寺。源義家が金王八幡と同じ時期に創建したと伝えらえるので、平安末期か。開山は養和元年(1181)と言われる。平安時代末期から鎌倉時代にかけては渋谷氏がこの地に館城を築き渋谷を支配していた。とにかく古い話である。言い換えれば、鎌倉時代まではここが渋谷の中心だったということになる。

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本堂前に興味深い石仏が立っている。右の光背型の地蔵菩薩立像は総高が153㎝、左の角柱は2mはありそうである(資料には158㎝とあるが絶対違う)。この二つの石仏の造立年は文明2年(1470)とされているが、研究者の間でも後年に年号が改刻されたという意見が主流のようだ。500年以上にしてはきれいすぎる。

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地蔵菩薩の蓮台には三猿が彫られている。これは庚申塔であるから、江戸時代に入ってからというのが自然だろう。ただしこのように蓮台に三猿というタイプは極めて稀である。また刻字から庚申講中によるものだということは明確なので、江戸時代前半のものではないかと思う。

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左の角柱の塔の下には龍台がありおそらくは亀であろう背中から石塔が立っている。これは亀趺(キフ)と呼ばれるもので実は亀ではない。中国の伝説に由来し、龍が産んだ9頭の神獣のひとつで一般的には「贔屓(ヒイキ)」と呼ばれる。現在使われるご贔屓の語源らしい。この塔も刻字を見ると庚申講中によるものである。同じく文明2年の刻字があるがこれも嘘らしい。しかし、個人的な直感ではこっちは意外に嘘ではないような気がしてならない。

二つの石仏は大正時代には東京都の旧跡として指定されている。

場所  渋谷区渋谷3丁目5-8

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