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2019年11月 3日 (日)

祖師谷観世音堂の石仏(庚申塔編)

祖師谷観世音堂に並ぶ野仏の過半数は墓石なのだが、その中に庚申塔が2基ある。入口至近の石橋供養塔の隣にあるのが、山状角柱型の庚申塔。高さは84㎝ほど、造立年は寛政3年(1791)7月とある。図柄は、青面金剛像に邪鬼と三猿。青面金剛像の右に「南 登戸道」とある。

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道標を兼ねた庚申塔で、右面には「西 府中道」、左面には「東 江戸青山道 目黒道」、裏面には「北 上高井戸道」とあり、右面下部には「武刕多摩郡 下祖師ヶ谷村 願主 石井三郎兵衛 加賀美惣佐衛門」と彫られている。左面、裏面にも願主銘があるが、殆どが石井と加賀美姓である。

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その右隣りにあるのが板碑型の庚申塔。板碑型は古いものが多いが、これは元禄13年(1700)12月と江戸時代で最も華やいだ時期のもの。図柄は青面金剛像に邪鬼と三猿。その右には「奉造立庚申供養青面金剛尊像一躰」とあり、左には造立年と、「下祖師ヶ谷村 講衆二拾六人」と彫られている。元禄時代の石は極めて質が高いものが多い。その右にある上部に白いゼニゴケを被った石仏は弘化3年(1846)4月造立の馬頭観音像。右面には施主 石井金次郎とある。 石井姓は大蔵から祖師谷にかけて多い旧家である。

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石仏の列の中程に地蔵立像が並んでいる。左側は文字が読みにくく資料もなかったので不明だが、地蔵立像であることは分かる。右側も地蔵立像で、錫杖(シャクジョウ)に「奉唱満念仏養講中十四人」とある。左面には下祖師ヶ谷村、右面には宝永7年(1710)8月の造立年が彫られている。

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もう少し奥に進むと地蔵立像があり右手に錫杖、左手に蓮華を持っている。地蔵の多くは宝珠を持っており蓮華は珍しいと思ったが、正面裾に「阿闍梨法師真観」とある。鎌倉時代の時宗の高僧で、地蔵ではなさそうだ。右側は供養塔で、中央に「奉納大乗妙典六十余州供養二世安樂所」とあり、右には「三界万霊六観」、そのならびに宝永6年(1709)武州多麻郡下祖子谷村とある。願主は安穏寺の僧侶。祖師谷は下祖師谷、上祖師谷ともに安穏寺の名が多く現れる。

場所  世田谷区成城9丁目1-6

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