甲州街道裏の庚申塔(杉並区和泉)
京王線明大前、現在は国道20号線(甲州街道)と首都高速5号線が上下になり、道路以北の杉並区と以南の世田谷区を川のように分断している。交通量が多いので横断歩道はほとんどなく、何十年も経過した歩道橋がところどころにあり、杉並区と世田谷区を繋いでいる。昔の甲州街道はほぼ同じ場所。その北側には羽村から流れてきた玉川上水がある。庚申塔は路地を入り道がクランクに折れ曲がっている角に立っている。
この道は実は江戸時代からある道。庚申塔の先を左に曲がるとすぐに玉川上水の暗渠と交差、そこには「久左衛門橋」という橋があった。この橋名になっている久左衛門は、実はこの庚申塔の願主である。昔の道はそのまま北へ進み、地蔵坂を下って神田川を越えていた。地蔵坂の途中に江戸時代からある地蔵堂墓地がある。
庚申塔は駒型で高さが111㎝と大きいもの。 青面金剛、邪鬼、三猿の図柄である。下部に「當村願主 鈴木久右衛門」と書かれている。その他、江戸神田講中ほか7人の願主銘がある。残念ながら、造立年は全体的に摩滅がひどく読み取れない。当村というのは和泉村である。
場所 杉並区和泉2丁目8
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