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2019年12月 7日 (土)

宇奈根氷川神社の庚申塔(世田谷区宇奈根)

宇奈根の地名の由来ははっきりしない。この辺りの多摩川右岸左岸は高い頻度で氾濫する暴れ川の多摩川によって、しばしば地形の大変貌を遂げてきた。野川が多摩川に流れ出る地域で、水害記録も恐ろしく多い。史料によると、1704年、1721年、1742年、1749年、1757年、1766年、1780年、と10年に一度の勢いで多摩川の洪水に襲われている。昭和に入ってからは戦後のカスリーン台風(1947 国内死者不明1,930人)、キティ台風(1949年 同160人)の時に氾濫している。

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そんな宇奈根の鎮守がこの氷川神社。以前は観音寺の別当であったが、明治40年(1907)に鎮守として独立、しかし戦災で社殿が焼失し、昭和の後期になってやっと再建した。広い境内にまっすぐな参道が印象的である。世田谷の多摩川近くには氷川神社が多い。大蔵、喜多見、宇名根とも鎮守は氷川神社だが、大宮の氷川神社を本社とする氷川神社は素戔嗚尊を祭神とした水に関係の深い神社であるから、多摩川の氾濫にたびたび襲われたこの地域には氷川神社が鎮守となるのであろう。

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神社の最初の鳥居の左に小さな堂宇があり、庚申塔が祀られている。昔は堂宇はなく野ざらしだったが、なかなか素晴らしい堂宇になっている。駒型の庚申塔で青面金剛、二鶏、邪鬼、三猿が彫られている。造立は宝暦7年(1757)11月、左面に武刕多麻郡世田谷領宇奈根村とある。下部には庚申講中として8人の名前がある。250年もの間村の人々に守られてきたことを感じられる庚申塔である。

場所  世田谷区宇奈根2丁目13-19

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