大和町の厄除不動尊(中野区大和町)
育英地蔵尊の隣に並ぶのが厄除不動尊。こちらには3基の石仏が祀られている。中央に不動明王像があり、左右には庚申塔という並びで、バランスのいい景色である。主役は中央の不動尊なのだろうが、個人的には庚申塔の方が主役に思えてしまう。二つのお堂の前の道は八幡通りという。もともと上沼袋村の中心を東西に走る道だった。
不動明王像の造立年などは分からないが、左右の庚申塔にはきちんと彫られている。左の大きな方の唐破風笠付角柱型の庚申塔は、青面金剛像、邪鬼、二鶏、三猿の図柄で、「武州多摩郡上沼袋村大場 講中22人 願主 伊藤作左衛門」の銘がある。造立年は宝暦13年(1763)10月。大場というのは明治時代までの小字で、妙正寺川の北側(左岸)の一部である。
右の庚申塔も唐破風笠付角柱型の角柱型。こちらの造立年は元禄6年(1693)11月とこっちの方が古い。青面金剛像と三猿のシンプルな図柄で、こちらには「武州多摩郡大場村」の銘がある。元禄時代は大場は小字ではなく村だったのだろうか。
場所 中野区大和町2丁目42-11
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