上高田百番巡礼供養塔(中野区上高田)
早稲田通り沿いにいくつもの寺院が並ぶ上高田周辺、ざっと数えて道沿いに9寺がある。その9寺の東端の辻に大きな供養塔が立っている。この道を入ると先には火葬場がある。落合斎場である。斎場の北側にも寺が6寺ある。それと供養塔との関係はよく分からないが、なくはないだろう。
この辻から北へ伸びる道は新宿区と中野区の区境の道。そして落合火葬場は明治の初期からこの場所にある。現在は150m程西に上高田中通りが北へ伸びているが、そちらの道は明治の終わりに出来た道で、この辻からの道が江戸時代からの道である。供養塔の脇に小さめの石塔が立っているが、この石が道標になっている。摩滅が進んでいるが、正面には「新井薬師」と彫られている。
供養塔には「奉建立西国坂東秩父百番供養塔」とあり、造立年は寛政12年(1800)8月。「願主 中野村打越 嶌嵜治良兵衛」とあるので、上高田ではなく中野駅北側の打越の人が建てたようだ。台石にもいろいろ書かれている。正面にはみちしるべらしきかな書きが彫られていた。
場所 中野区上高田1丁目1-1
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