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2020年3月10日 (火)

砧の聖観音像(世田谷区砧)

釣り人である自分が時折お世話になる環八通りの上州屋、潰れそうで潰れずにずっと営業してくれているのでとても助かっている。その上州屋の脇から路地を入ったところにきれいな屋根付きの聖観音像がある。この斜め道の路地は現在マンションかなにかの建設で通行止めになっているが、回り込めばどこからでも行ける。

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砧は小田急線の南、環八の西側が小山のようになっていて、現在の住居表示でいうと砧2丁目と4丁目がその小山にあたる。周辺より10mほど高い台地でこの辺りは東山野と呼んだ。かつては給水場(大蔵給水場)が最も高い標高54mの辺りにあり、その台地沿いに道があって江戸時代からこの辺りの農家はその道沿いに家を構え、明治時代末期には40戸ほどの村になっていたという。そんな台地の南の端にあるのがこの聖観音像である。

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造りはいささか稚拙なので後年のものだと思っていた。世田谷区の資料にもまったく出てこない。しかし環八と世田谷通りの交差する三本杉で登戸道と分かれた村道が台地沿いに祖師ヶ谷にかけて古くから多くの人々が住んでいたのでよく見てみると、「奉造立百箇所順禮供養二世安樂所  武州多摩郡世田谷宇奈根山屋」とあり、造立年は寛政5年(1793)3月というものであった。東山野の誰かが、百カ所巡礼をしてその記念に建てたものだろう。宇奈根山屋というのは、かつて多摩川に近い宇奈根の人々がこの地を切り開いたことに由来するようだ。

場所  世田谷区砧1丁目32-1

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