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2020年6月25日 (木)

青山の庚申塔(港区西麻布)

都心に残された路傍の庚申塔や地蔵はほとんどない。それだけ開発の毒牙に侵された頻度が高いからである。江戸時代は寺社地も多く、境内には守られているものもあるが、路傍と言うのは本当に珍しい。青山の庚申塔は、殆ど人通りのない場所にある。外苑西通りの西側に飛地の青山墓地(立山地区)がある。墓地本体との間は谷になっていて外苑西通りが走っているが、ここは笄川(こうがいがわ)が流れていた谷筋。坂道シリーズで根津美術館に上っていく「北坂(根津坂)」を紹介したが、その北坂には別説があり、この庚申塔の西側を上る坂がその坂である。

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墓地の南西角にひっそりと立つ事前石の庚申塔は、慶應元年(1865)5月の造立。高さ103㎝、幅94㎝の自然石は下部が舗装のために埋没している。石は根府川石(安山岩)を使っている。正面に大きく「庚申塔」とある。この地域では昭和の初期まで庚申講があったと伝えられている。江戸時代の営みはつい100年近く前までは延々と続いていたのである。

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右下には、「右 あをやま 内とうしん宿 ほりのうち」とあり、これは右へ行くと青山、内藤新宿(今の伊勢丹前)、堀之内(杉並区)という意味である。左下には「左 二十きおくみ屋 百人おくみ屋 ぜんこうじ」とあるが、これは二十騎御組屋敷、百人組の御組屋敷、善光寺」ということだろう。実際に江戸時代の切絵図を見ると。西側には「百人組同心大繩地足地」とあるが、御組屋敷は見当たらない。

場所  港区西麻布2丁目17-16

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