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2020年6月28日 (日)

照善寺門前の庚申(大田区田園調布)

田園調布は東京23区内では高輪と並んでとんでもない急坂の多いエリアである。15%超の急坂があちこちにある。もっとも崖上の住民はほぼ車で動いているので、これらの坂を味わうのは学生たち子供達とエッセンシャルワーカーの人々のみだろう。田園調布といっても意外に広く、多摩川方面に崖を下りきった辺りも含む。そこには六郷用水(丸子川)が流れており、洪水を防ぐ余水池もある。

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この余水池は六郷用水が溢れた時に、ここから多摩川へバイパスして排水するようになっている。この池の雰囲気がいい。西日本にはこんな溜池が無数にあり、子供の遊び場だったが、昨今ほとんどすべての池がここと同じようにフェンスで囲まれた。私も川や池に落ちておぼれかけたことがあるが、それは大いなる学びになった。今の子供達にはそれがない。

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池のすぐそばの民家の塀に庚申塔が塗り固められていた。照善寺の門前にあたる場所である。ここは筏道でもあったので、江戸時代には青梅の筏師が続々と帰途を行った道で、途中には休み処もたくさんあった。右隣りも昭和期までは酒屋をやっていて、賑わった街道筋だった痕跡がある。庚申塔は駒型で、青面金剛像に三猿の図柄。造立年は元文元年(1736)11月。正面右にシンプルに「奉納 庚申」とあるが、側面が埋められて見えないのでそれ以外の情報は分からない。

場所  大田区田園調布5丁目50-3

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