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2020年8月30日 (日)

玄国寺の庚申石仏(新宿区高田馬場)

JR山手線高田馬場駅の南東、拡張と延伸が進む諏訪通りに面して諏訪神社と玄国寺が並んでいる。諏訪通りを挟んだ南側、明治時代はまだ大久保村で射撃場になっていた。戦後は広大な敷地に都営住宅が立ち並び、明治通りの東側の戸山ハイツと一体の巨大団地を形成していた。バブル期になってようやく公園と早稲田大学の理工学部のキャンパスになり緑が増えた。そんな時代の変遷を見つめてきたのが玄国寺である。

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玄国寺の開山は7世紀らしいが、さすがに真偽のほどは疑問。現実的な創建は中興とされる県庁6年(1601)だろう。今回石仏の祀られている西側の田植地蔵堂のある玄国寺墓地を訪れたが、目当ての石仏はない。ちょうどお寺の方がいらっしゃったので尋ねてみると、玄国寺山門前に移したとのこと。墓所からは100mほどで玄国寺の参道に入ると、山門前の脇に沢山の石仏が並んでいた。

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ひときわ大きな石仏が丸彫の地蔵菩薩。高さは2.8mもある。造立年は享保15年(1730)2月で、台座の銘文を見ると三界万霊塔として立てられたようである。願主は智岸とあるが、当時の玄国寺の住職だろうか。

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石仏群の左端には2基の唐破風笠付角柱型の庚申塔が縦列に並んでいる。後ろの庚申塔は古く、造立年は寛文5年(1665)12月。願主は畠中太久衛門他10名が建立。正面には「奉待庚申諸願成就 敬白」と書かれ、その下に三猿がいる。手前の笠付角柱型の庚申塔は宝永7年(1710)2月の造立。日月、青面金剛像と邪鬼、三猿、二鶏が彫られている。

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手前側には左から年代不詳の舟型庚申塔がある。左右の手に日月を持っている。下部は台石に埋まっているが三猿が彫られていた形跡もある。その右には延宝3年(1675)8月造立の、舟型庚申塔があり、三猿の上に「奉待庚申諸願成就 敬白」と寛文の庚申塔と同じ文言が彫られている。江戸時代後期の地図を見ると、この辺りは諏訪村となっており、諏訪社の中に別当として玄国寺がある。

場所  新宿区高田馬場1丁目12-10

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